テレビ朝日帯ドラマの「トットちゃん!」(2017/10/2~)。
同局の看板番組「徹子の部屋」終了後に続く15分ドラマとして放送されています。
第10話(10/13放送)では、両親が懇意にしている乃木坂上倶楽部でカフェを営むシイナさん(小澤征悦)からの口コミがきっかけとなって、徹子さんがトモエ学園と出会います。
シイナさん曰く「毎日遠足の先生」が率いる学校での生活は、黒柳徹子さんにとって卒業後何十年経っても忘れない素敵なひと時だったのではないかと思います。
そこへのきっかけとなったのが、シイナさん。自由闊達な徹子さんを学園生活へと導いた彼の言葉と共に、ドラマで描かれるトモエ学園を紹介します。
土が合わないと花は咲かないね
小学校入学早々、自主退学を勧められたトットちゃん(豊嶋花)。
カフェ・シイナでシイナさんは、「土が合わないと花は咲かないね。」と朝さんに言葉をかけます。
「トットちゃんも、土が変わればきっともっと楽になるんだよ。」
と、トットちゃんの個性(花)と学校(土)の相性を引き合いに出して朝さんを慰めます。
子どもの頃にインドから渡ってきて、いじめられていたマイノリティ(花)ならではの経験があり、今、乃木坂上倶楽部という場所(土)でイキイキとカフェを営むシイナさんだからこそ言える、含蓄のある言葉なのだと思います。
https://twitter.com/totto_tvasahi/status/872953690071498752
https://twitter.com/takoyaki_art/status/915805261289340928
トットちゃんの成長を願う大人が徹子さんの道筋を開いていく今後の展開を予感させる、ワンシーンが心に刺さりました。
これだよ!毎日遠足の先生!
子どもの頃、学校をさぼって公園にいたシイナさん。
その時に見た、毎日公園で子どもたちを遊ばせていた先生のことを振り返ります。
「その子どもたち<毎日が遠足なんだ。>って言ってた。」と先生が率いる生徒たちのことを語ります。
【トットちゃん!】トモエ学園ってどんな学校?小林宗作先生はどんな人? https://t.co/BubQYthdSz pic.twitter.com/RM35vsMfMt
— まゆりん (@joyful77_net) October 13, 2017
「その先生は、僕を見ても差別しなかった。おまけに、お弁当まで分けてくれたんだ。
お弁当を食べる前の歌「よく噛めよ、食べ物を~。」を教えてくれた。」と、懐かしい経験を語ります。
そして、その先生が新聞に出ていたと朝さんに紹介するところから、トットちゃんとトモエ学園の出会いが始まります。
トットちゃんが飛ばした古新聞の紙飛行機。それを見て彼は、「これだよ!毎日遠足の先生!」と、朝さんに新聞を手渡します。
その新聞には、トモエ学園創立者の小林宗作先生の顔写真と共に教育方針が掲載されていました。
それに感銘を受けた朝さんが、小林先生の元に向かいます。
“毎日遠足の先生”である小林先生やトモエ学園への道筋が付けられた、印象に残るワンシーンです。
電車の学校、トモエ学園
黒柳徹子さんの著作『窓ぎわのトットちゃん』でおなじみのトモエ学園。
東京都目黒区にあった、私立の小学校です。ドラマ「トットちゃん!」でも、著作と同じく“電車が教室の学校”として描かれています。
樹にぶら下げられた板切れの銘板に、ビックリした方も多いのではないでしょうか。
校庭を囲む壁も、立派な校門もなく、広い敷地にポンッと置いてある電車の車両。それを見て、「電車に乗ろうよ。」と目を輝かせるトットちゃんの姿が、印象に残ります。
テレ朝の昼ドラ、トットちゃん!にトモエ学園が登場したけど、良く電車の廃車体を再現したなあ、と思う。雰囲気的には一畑電車っぽい?(実際のトモエ学園でも、旧目黒蒲田電鉄(現在の東急)の廃車体を活用して、校舎に利用していた)。 #トットちゃん pic.twitter.com/v2wVzzxYtU
— 純@次は2年ぶりのお祭りです! (@njliner_Z0) October 13, 2017
https://twitter.com/totto_tvasahi/status/916968109658869760
現在の徹子さんの活躍につながる、トモエ学園の教育方針。
シイナさんが見せた古新聞を読み上げる朝さんによると、こう書かれていました。
「どんな子も、生まれたときにはいい性質を持っている。
それが、大きくなる間に周りの環境や大人の影響で排斥されてしまう。
だから、早く子どものいい性質を見つけてそれを伸ばし、個性のある人間に育てていこう。」
マイノリティのシイナさんに温かい思い出を残した、“毎日遠足の先生”。
そして、第10話最後に、犬の話から始まるトットちゃんの話を4時間も笑顔で聞き続ける“校長先生”。
短いエピソードではありますが、先生の人柄を存分に感じることができました。

まとめ
ご自身の著作で発達障害だったのでは?とカミングアウトする徹子さん。
それを個性として伸ばし、育んだのがトモエ学園での生活です。
みんなと同じことが当たり前とされる世の中で、周りの大人たちが一生懸命にトットちゃんの成長を信じ、道筋をつけてくれた第10話でした。
話は、「今日から君はこの学校の生徒だよ。」という言葉で始まる、次回の紹介で締めくくられます。
これからどんなエピソードが繰り広げられていくのか、楽しみですね。