2017/10/23(月)から放送開始の、世の中で話題となっている社会問題をテーマとした「民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜」。
主人公・佐藤智子(篠原涼子)が<目の前の人を幸せにすること>を信条に奮闘する、政治ドラマです。
第6話(11/27放送)は、智子議員が市長に立候補し、めでたく当選するまでのエピソードが中心になっています。
家庭と仕事を両立すること、権力を持つことといった社会で活躍するママたちの悩みが率直に描かれていて、「まるで自分のことのようだ」と感じる方も多いのではないでしょうか。
主人公の仕事は<政治家>ですが、仕事を持つママたちに共通する悩みや話題が散りばめられていると思います。
そんな見る方の心に響く、3つのテーマを紹介します。
仕事は、家族をないがしろにする?
前回の汚職事件疑惑で河原田晶子市長(余貴美子)が辞職することになった、あおば市長選挙。政治の裏側の牛耳るドン・犬崎和久(古田新太)から立候補を打診された智子議員は、「自分が市長になれるわけがない」という気持ちと「自分のやりたいことを実現するために権力が欲しい」という野望の間で揺れています。
犬埼議員の筋書き通り、市民の政治不信をあおったことろで救世主として智子議員が立候補することになりました。
自宅前で押しかけた大勢のマスコミから立候補を知らされた夫・佐藤公平(田中圭)は、仕事から帰ってきた智子議員を問いただします。
https://twitter.com/rika_yellow82/status/935643484425293825
「家族のために市議になったんじゃなかったの?」
こおのやり取りを聞いて、「家庭の悩みそのままだ!」と思った方も多いのではないでしょうか。
「家庭と仕事、どちらが大事なの?」と意訳しても、話の筋に変わりがありません。
そういったことを言われる場面が大小に関わらず<あるある!>の、ワンシーンでした。
普通のことをして、できることに限界がある?
さて、智子議員のママ友・石田和美(石田ゆり子)は、智子議員の市長選立候補に反対しています。
智子議員の立候補がニュースになった夜、公園で話し合います。
「あなたなら、自分の力で新しい風を起こしてくれる」と智子議員が市議になるのを応援してくれた、心強い味方のママ友。
新聞記者ならではのネットワークや情報収集力といったスキルを使って智子議員の力になってくれた、戦友です。
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6話の黒シャツ和美さんのシーン
表情が豊かすぎる♡ (撮りすぎ)#民衆の敵 ep.6 #石田ゆり子
ㅤ pic.twitter.com/tPsiGzEk3M— ♔ h a r ü (@hrriri0430) December 2, 2017
かつて政治部の第一線で活躍していた和美さんならではの広い見識で、智子議員に忠告してくれているのですが、智子議員は聞き入れません。
「普通のことをして、できることに限界があるんだよ!」
それが、政治家という仕事を通して身についた智子議員の考え方です。
その言葉の間には、「世の中は、そんなに突拍子もないことは起きない」という諦めにも似たようなワンフレーズがあります。
<突拍子もないことをして、世の中を変えてくれそうな気がする>とママ友たちの支持を集めてきた智子議員と同じく、「仕事を通して、応援してくれる人たちや社会に対して、どうやって貢献していくのか?」と迷う方の悩みをズバリと言ってくれたエピソードでした。
権力を逆に利用することは、できる?
智子議員は、犬埼派です。
これまでも、あおば市議会を牛耳る犬埼議員の権力を借りて仕事をしてきました。
中でも大きな目玉は、寂しい子どもたちを助ける「こども食堂」の制度化でした。
犬埼議員にお願いをしたからこそ、市役所で実権を握る犬埼派の福祉課部長・富田恭一(渡辺いっけい)からの協力を得てこその実現だったと記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。
https://twitter.com/minshuuno_teki/status/934694904948711424
既存権力を味方に付け、利用しているつもりの智子議員。
だからこそ、犬埼議員の後ろ盾を<利用>し、犬埼派ならではの人脈を<利用>して「自分のやりたいことが実現できる!」と意気込んで市長に当選しました。
当選後、市長の椅子に座った智子市長の前に、犬埼派のメンバーが揃います。
副市長や広報担当者といった主要ポストの名簿が突き付けられます。
「これが、政治なんだよ」
権力者集団からすごまれる、智子市長。上手に操り人形となって、権力を利用できるのか。
<女も、外に出れば7人の敵がいる>を日ごろから実感している女性たちの心に訴えかける物語でした。
まとめ
仕事を持つ女性として、社会で働く大人としての課題について気付かせてくれる社会派ドラマ。
ご自身も主婦としてママとして仕事も両立されている篠原涼子さんならではのリアル感が満載の、第6話です。
トントン拍子に市長に登り詰めた智子市長。
権力を用いた強引な行政が予告されました。<女性と出世>について深く考えさせられます。
https://twitter.com/jfifdecoder/status/935311591129489408